インド伝統のやり方:ヘナ+ヨーグルトのヨーグルトは白髪束の染まりに影響する?
ヘナ+ヨーグルトで、髪の仕上がりが向上することが多い
インドではヨーグルトは欠かせない食材であり、同時に、ヘアケアにあっても髪の仕上がりを向上させフケを防止し、さらにはよい髪を生やすとさえ言われているようだ。このヨーグルトをヘナに加えてヘナをするのは、インドではごく一般的。また、ヨーグルトだけでヘアパックすることもある。まはの使用感でも、確かに髪にヨーグルトを使用すると、髪のしなやかさが増すように思う。また、特に傷んだ髪の場合は、どうしてもヨーグルトを加えたほうが仕上がりがよいようだ。ヨーグルトはヘナの染毛にどう影響するか、あるいはしないのか、興味深い。それは先の鉄鍋やレモンの実験では、鉄鍋でヘナを寝かせた場合、レモンでヘナを溶かした場合、ヘナの染色に影響を与えているのが確認されているからだ。そこで、ヨーグルトをヘナに混ぜた際に、白髪束の染まりにどう影響するかを実験してみた。
今回の実験では、インドの街角で入手できるブリタニアというメーカーのヨーグルトを使用した(右写真一番上)と、2007年10月収穫マハラニ特撰ヘナを使用した。ガラス容器に、ヘナ1の体積に、その2倍の体積の水で溶かし、4時間寝かせ、片方には特撰ヘナと同様の体積のヨーグルトを混ぜ込み、片方には、同量の水を足して混ぜて、人毛白髪束をいれ、染毛して比較実験をしてみた。
ヨーグルトを混ぜ込むと、茶色っぽいヘナが不思議なクリーミーな色合に変色する。ペーストの質感も、なんとなくクリーミーになってくる。インドでは、カレーにもヨーグルトを仕上げに混ぜ、コク、味を出している。ヘナにもヨーグルト、まぁ、似たようなものか。。。。
水
ヘナをヘナの体積の2倍の水で溶かし、4時間寝かせて、再度、特撰ヘナと同量の水を足し、1時間、人毛白髪束を浸けた。最終的に水分はヘナの体積の3倍入れた。
ヨーグルト
ヘナをヘナの体積の2倍の水で溶かし、4時間寝かせ、特撰ヘナと同量の体積のヨーグルトを加え、よくかき混ぜてから、1時間、人毛白髪束を浸けた
ヨーグルトはヘナの染色力を妨げない
結果は、水、ヨーグルト、何の違いもなかった。今回の実験からは、ヨーグルトはヘナの染毛力を妨げないと言える。実は、前回、レモン、アムラなどの酸をヘナに混ぜた際に、ヘナの染毛力が激減してしまった。ヨーグルトもなんとなく酸っぱいから、ヨーグルトの酸がヘナの色素を破壊?などするか、あるいは多少なりとも、ヨーグルトを混ぜたほうが染毛力が落ちるかと思いきや、まったく変わらなかったことが意外だった。オイル、レモン、アムラ、ヨーグルト、鉄鍋と、ここで、インドの伝統のヘナのやり方で出てくるハーブ、材料、などを検証してきた。いまのところの実験では、オイル、レモンについは、染毛力を妨げないが、レモン、アムラなどの酸は、ヘナの色素を破壊するようだ。今後もさらにこの点について、実験を重ねていこうと思う。
- ヘナの実験