ヘナの産地の違いによるローソニア色素の含有量テスト

ソジャットといえば、ヘナのブランド。しっかりした色素があることで知られ、宇治や静岡のお茶といった有名銘柄。グジャラートといえば安いヘナの代名詞、一応染まるが色落ちしやすいことで知られる。
ところが、2009年はヘナ不作のため、ヘナの本場ラジャスタン・ソジャット産のヘナの価格が暴騰し、その影響で、価格が比較的安価なグジャラート産ヘナが主流になってしまい、恐らく日本にもこのグジャラート産ヘナがかなり入っていると思う。そこでグラジャート産のヘナの染まりを調べてみた。

インドの地図で、赤いAマークの場所が、世界にその名を知られるヘナの産地ソジャットです。ソジャットのヘナは赤味が強いことで有名で、白髪染めとしてのヘナをする場合には、ソジャット産のヘナが一番適切なため、このソジャットが世界のヘナ市場に年間何千トンものヘナを送り出している。ところが一度、不作になると、ヘナは世界的な需要があるだけに、その影響は計り知れない。
地図をよくみたらわかるが、左の上のはじに、パキスタンとある。そうなんです、パキスタンにかなり近く、国境を挟んでパキスタン側にもヘナの産地があり、パキスタンからもヘナが出荷されていたのですが、最近は、パキスタンの政情不安でヘナが安定してでてこなくなり、その影響で、ますますソジャットのヘナの需要が高まっていたところに、天候不順による大不作が2009年に発生し価格が暴騰したと、そんな事情があります。

写真はどちらも石臼挽き。どちらのサンプルも葉のままの状態だったため、実は石の板の上で石の棒で挽いた。だから、石臼挽きは間違い。正確には、石板挽きです。見るからに目が粗いが、だからといって染毛力には大きな影響を与えない。まず、この粉に熱湯を注ぎ込み、一晩ほど寝かせ、そこに白髪束を投入した。
染まりは断然、ソジャット産……グジャラート産のおおよそ倍のローソニア色素を含有。

ペーストは、グジャラート産は濃い茶色で、ラジャスタン・ソジャット産は赤茶っぽい。一瞬、グジャラート産のペーストのほうが濃いため、濃く染まるのではないかと錯覚してしまうが、もちろん、赤茶っぽいソジャット産のほうがローソニア色素が濃い。

ソジャット産のヘナはなぜオレンジの色素が強いのか?もちろん大変に暑い気候と関係があるとは思うが、土質とも関係しているのかもしれない。ソジャットはの土は赤い……。

これがソジャットに産出する石。この石がヘナの石臼にも使われ、また、この同じ色が土の色でもある。土に何か特異な成分が含有しているに違いない。これがヘナの色素をより赤っぽく発色させていると言ったら、考えすぎだろうか?現地ではこの石を赤石と呼び、建築に使用され、だから、家はすべて赤っぽい。地面の色から家の色まですべてこの色をしているわけだ。
染まりが弱いグラジャート産ヘナも使いよう……アムラとシカカイを配合してさらにオレンジ色を殺すことで、ほとんど黒髪に色をいれずにトリートメント作用だけを引き出すことも可能だと思う。
アムラには酸であり、ヘナの色素は酸に弱い。ヘナにレモン汁やアムラを多く混ぜると、ヘナの色素が弱る。ただでさえ薄いグラジャート産のヘナに、さらにアムラを混ぜると、ほとんど染毛力のないヘナの出来上がり!じゃないかと予想しています。さらに、グジャラート産のヘナについて実験を重ねてみようと思う。
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