ph とインディゴの染毛力の関係:インディゴをpH値の違う水で溶かし染まりを比較
中性は、pH7を中心に、pH6--pH8が中性だという。そこで、中性でも、より、pH6に近い水と、アルカリイオン水で、pH8に近いものとでは、インディゴの発色に影響するかを調べた。
pH6も中性、pH8までも中性ということで、中性の両方の端のpHで違いをチェック。
インドの水道は、実は、pH7.8が出てくる。ただ、今回は、飛行機の中のドリンクとして出た水の、アルカリイオン水を持ち帰り、これで実験。
結果は、中性の水であれば、pH6もpH8もインディゴの染毛力に影響しない
インディゴ自体は中性なのか?
ここに興味深い結果がある。上の写真は、pH6の水で溶かしたインディゴ溶液の翌日の様子……すでに大半のインディゴが生成され、容器の上面にインディゴカラーが発生しているものだが、このpHを調べたら、pH7.2の中性だった。pH6→pH7.2となったわけだ。
pH7.8のアルカリイオン水で溶かしたインディゴ溶液は、その翌日、pH7.6を示していた。pH7.8→pH7.6になったわけだ。こうしてみると、インディゴ自体はほぼ中性のように見える。一般的に、インドでヘアケアに使われるハーブが弱酸性類に属することを思うと、中性ということ自体がやや不思議にも思える。
同じインディゴを使っているのに染まりが急に悪くなった場合は、とりあえずミネラルウォーターを使ってみる
一般的に、水道水は中性になるように、だいたい、水道水質基準値はpH5.8~pH8.6になるように調整されているようだ。おそらく、この基準値の範囲の中性の水が出てくれば、それを使用してもインディゴの染毛力に影響が出ると考えづらい。ところが、まれに、pH5.8以下の水が出てくる場合があるようだ。万が一、pH5近くの弱酸性の水が出てくるとすると、間違いなくインディゴの染毛力を落とす。これによりインディゴが十分に染毛力を発揮できない場合がある。その場合は、ミネラル水などを使ってインディゴを溶かしてみるといいかもしれない。実際に、過去に数例、水道水の酸性水の問題でインディゴの染毛力が落ちた場合がある。雨は時と場合として酸性雨になっているが、その調整がうまくいかないまま、水道に出てきてしまった場合があるのかもしれないと考えています。