ヘナ遊トップインディゴ(木藍・ナンバンアイ)

インディゴ産地における、潅水によるインディゴの染毛力の低下

インディゴは売れる!需要の高まりで、農民はインディゴに潅水を行うため、早く育つが、肝心のインディゴの色素は年々薄まっている

インディゴの乾燥風景

インディゴは潅水して、早く育てると、相対的にインディゴの色素成分が薄まる、、、ようであることがわかっている。なぜ、潅水しなくてはいけないかというと、それは、インディゴの乾燥風景と関係がある。

インディゴという植物は、そもそも、多雨多湿、高温を好む。太陽が燦々と降り注ぎ、雨がよく降ると、インディゴがよく育ち、色素がよくのるが、インディゴの生葉を乾燥させるためには、雨が降ってもらったら困る。インディゴの葉の乾燥をするためには、雨の確率が低い時期を狙っての作業になる。

インディゴの乾燥風景
雨が少ない時期とはいえ、いつ雨がふるかわからないのが亜熱帯気候。インディゴの葉を、太陽の日で熱くなったコンクリートの上で、表裏をひっくりかえしながら乾燥させる

インディゴは、インド南部、チェンナイ……かつてはマドラスと呼ばれていた……を州都とするタミルナドゥー州を中心に栽培されているが、タミルナドゥの気候は、亜熱帯の気候。基本は年中、雨が降るが、インド全体が乾季に入るころ、雨がたくさん降る。たとえば、いまの時期、12月はタミルナドゥは大雨が降る。この時期に、インディゴはよく育つが、インディゴの葉を乾燥させることは不可能だ。インディゴの乾燥させるには雨が降ってはいけない。

インディゴが主に栽培されているタミルナドゥ州で、インディゴ生葉の乾燥に適している時期は、一年で最も雨が少ない6月~8月頃、ちょうどインド全体が雨季の最中。 雨が少ない時期がインディゴの葉の乾燥にむいているが、この時期は雨が少ないのでインディゴの葉が極めてのろい。のろいから、潅水して水を補うと、インディゴの葉自体は大きくなるが、インディゴの色素が薄まる……

インディゴの需要が急速に伸び、インディゴは高値取引されるようになり、インディゴ農民は、インディゴにじゃんじゃんと潅水している。それがインディゴの色素が薄くなってきた原因である

インディゴを10年見てきたが、この3~4年は、色素が相対的に薄くなっている。かつて、6年、7年前は、実に色素が濃いインディゴがあったが、いまでは、そんなに色素が濃いインディゴにはあたっていない。それも、インディゴの需要が伸びてきたため、農民がこぞって潅水をし、インディゴの成長を早めようとするからだ。インディゴは、潅水しなければ、2回ほどしか収穫できないが、潅水すれば成長が早く、3回以上収穫できる場合がある。

衝撃!2011年、インディゴの作柄は凶……40トンのインディゴを検査して昨年並みの作柄だったのは、たったの2~3トン!みな、潅水による凶作

40トンめの正直……これは、まじ……手にするインディゴ、すべてが薄い! これでは、みんなが、染まらない!と文句を言うに違いない!……と冷や汗だった。。。。 しかも、何十トンも薄い……インディゴ農民の皆さん、インディゴの値段が高騰しているもんだから、一生懸命潅水したに違いない……。

インディゴの産地に、百トン男出現

実は、今年、インディゴの産地にちょっとした事件があった。そのおかげで、作柄が劣化してしまった。インディゴの収穫がはじまる少し前、ちょうど6月頃……インディゴの産地に、インディゴを100トン買うぞと、ある業者が入った。その男は一山を狙ってインディゴの買占めを行おうとしたのだ。そのため、みな、成長しきっていないインディゴ(色素は十分にのっていない)を、めいっぱい切って乾燥させた……さぁ、買ってくれ!と……ところがその男は逃げてしまったのだ!それが、未熟で色素がのりきっていないインディゴが出回る原因になってしまったのだろうと、考えている。

40トンめの正直……やっと出会えた、去年並みの色素量のインディゴ、、、神経すり減らしました!

インディゴ比較
インディゴ比較

昨年のインディゴと同等程度……のインディゴを2トンだけ、なんとか確保できました。もうこれだけですので、最初から品薄です。去年と同等程度として、比較のもととしているのは、2010年収穫マハラニ特選インディゴです。ひょっとしたら去年のものの、95%かもしれないですが、ほぼ同じ程度といえるでしょう。だいたいは、2010年収穫マハラニ特選インディゴの70%~程度、ひどいものだと、50%程度しか色素がないものがあった。。。これだと、インディゴとして提供できるレベルでない。。。これら70%程度のインディゴは、アメリカ、日本へ、まはの目の前で出荷されていった。。。これしかないのだから、仕方ないとはいえ、、、やれやれインディゴには頭を悩まされる!

非潅水インディゴを依頼中

いま、あるルートを通じて、インディゴの産地に潅水しないでインディゴを栽培してもらうように依頼している。それなりの費用は出すから、損はさせないからということで、依頼中。ただし、まはは覆面。まはが出ると、百トン男みたいに、みんな欲に目がくらんで、とんでもないことになってしまうため、現地の知り合いを通じて、こっそりと依頼している。今年の非潅水インディゴに期待したい。




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