2006年掲載記事
ハーブ洗髪で頭皮・地肌が臭い(くさい)、臭う(におう)のは石鹸シャンプーの名残?
質問: ハーブ洗髪はじめてみました。ハーブ洗髪後、2日ぐらいお湯洗いしていると、 少し地肌・頭皮が臭う(におう)、臭い(くさい)感じがあります。石鹸シャンプーの名残で油分が多いのでしょうか?でも抜け毛は減ったみたいです。
お返事・まは: はい、最初のうちは、移行期は、フケが山のように出たり、すごーく臭くなったりすることがあります。それで、ああ、ハーブはやっぱりだめかな・・・石鹸シャンプーのほうがいいかな?と、簡単に諦めないでくださいよ。ここが分かれ道なんです。ちなみに、まはは最低でも、一週間くらいは爽快なままです。というか、ヘナの直後は、やや髪から油分がとられてしまったなーーと感じます。ヘナには、それが粉という性質で、油をとってくれる性質がありますから。それで、三~四日あとくらいが、地肌から油が出てきて、ああ、ちょうどいい、油がのってきて、いい感じ・・・と思えるようになります。
お便り: 少し地肌・頭皮がにおう(臭い)感じがあります。石鹸シャンプーの名残で油分が多いのでしょうか?
まは: 地肌が改善してくると、この地肌の臭い、臭いのがかなり減ります。また、梅雨のときには・・・湿気が多いときには、ハーブ通の皆さんも、頭皮の臭いを気にして、ヘナ後、軽く、とおくからヘアドライアーをあてて、髪を乾燥させるそうです。速めに乾燥させるだけで、雑菌の繁殖が抑えられ、梅雨時でも、3日~程度は、地肌を爽快にたもてるそうです。
石鹸シャンプー使ってると雑菌が逆に繁殖しやすい・・・とまはは自分の経験から勝手に思います
頭皮の臭いは、これは、頭皮の雑菌の繁殖です。これがいやな臭いを出してきます。雑菌はどうして繁殖するかというと、地肌から出る栄養、油をえさにしていたり、髪の水分で生きていたりしますよね。石鹸シャンプーにしても、合成シャンプーにしても、この地肌の油を綺麗に落とし、さらに殺菌します。これで、一時的に、無菌状態となります。ああ、雑菌がなくなってすっきりしたぁ~綺麗綺麗・・・でもね、この無菌状態というのが癖モンなんですね。
まはの勝手な推論を説明していますが、石鹸シャンプーにしても、普通の合成シャンプーにしても、農薬で消毒するようなやり方なんです・・・あくまで、まはに言わせればという前置きですが・・・。本来のやり方、有機農業のやり方は、農薬=殺菌をしませんので、よい菌を育て ることで、雑菌を制御する、と、こういう方法を使います。ですので、よい菌に、頭皮にすんでもらえるようにケアするんですね。
菌(微生物)とうまく付き合うという視点を欠いた西洋流ケア
菌みたいな話をしたら、嫌ですか?でも、菌と人間は、ながーい付き合いがありますよ。菌=微生物です。この微生物なくして、人間はまともに生きていけません。菌がいなかったら、すきな味噌、しょうゆもできませんし、納豆ですら、食べられない。ただ、こんな人間に嬉しい働きをする善玉菌もいれば、ちゃんとそれとは反対の働きをする、悪さをする、悪玉微生物も存在しています。農作物をいため、悪臭を放ち、しょうゆを腐らせて、病気を作り出す微生物・・・。これをどう制御し ていくか、上手く付き合っていくか、が、とても大切なんだと思います。
人間の細胞は、40兆とも、言われていますが、それと同じ数の微生物 が体内にすんでいて、巧みな共生関係をきずいています。それは、体内のみでなく、実に、体表を覆っています。体表では、髪にも、微生物がたくさん棲んでいます。この菌状態がよいことが、髪の生育にとても大事となっているはずです。そして、その菌の生息地をむやみやたらに、石鹸などで殺菌しないほうが賢明なのです。これは、農薬を噴霧する のと、同じやり方ですね。
ところが、現代のやり方は、何から何まで、そんな感じです。もちろん、頭も農薬で殺菌している・・ようなもの。でも、それを180度ひっくりかえして、昔ながらの有機的牧歌的なケアを新たに始めようとしている・・・さぁ、ちょっと知恵が必要になります。
理解してほしいのは、いままで、農薬漬けで作物をつくってきた畑(頭、地肌、髪)に、じゃぁと、無農薬ではじめますと、農薬をやめますと、初期、すごい虫と菌にやられることがあります。悪玉菌が待っていたかのように大繁殖して、フケ、痒み、臭みを発する!こともありえます。
これをいかにうまく切り抜けるか、が、有機農業の技術でもあるんですね。よい微生物を育てれば、ごみも宝になります。ところが、ちゃんとケアしてあげないと、宝にも変えられる生ごみが悪臭を放つ雑菌の巣窟になってしまいます。それと同じことが、ハーブ洗髪にもいえるでしょう。
お便り: 後気になるのは2日ぐらいお湯洗いにしていますが、少し地肌・頭皮が臭う(臭い)感じがあります。石鹸シャンプーの名残で油分が多いのでしょうか?
そういうときには、中一日で、また、ハーブ洗髪します。移行期はハーブ洗髪を頻繁にしたほうがいいでしょう。臭くなりそうだったら、ハーブ洗髪する、ヘナトリートメントをします。ヘナは頭皮の状態をかなり改善してくれて、まはにとっては、地肌爽快!で、白髪染めや髪のトリートメントでなくっても、おすすめの方法。移行期は頻繁にヘナしたらいいでしょう。あるいは、ハーブ洗髪にレモン汁をまぜる、ハーブ洗髪の後に、酢でリンスする・・・酢には、酸性には、雑菌を制御し、よい菌を育てる性質があります。酢などの酸性の強い液の中では、雑菌は成長できません。これは、レモンについても同じです。レモンには酸が多く、これが菌の制御をしてくれます。ハーブなケアへの移行期、いろいろと工夫して、遊んでみてください。遊んでいるうちに、あれ?そういえば、三日も四日も頭洗ってないけど・・・頭臭くない!ってなモンです。
地肌から油が出てくる・・ああ、髪に油がのってきて、気持ちいい!
遊んでいるうち、ある日、こんな感覚がやってきて、びっくりもします。地肌から油が出てきてる・・・ああ、油がのってちょうどいい感じぃ~♪でも、地肌から出てくる油、臭くなく、不快でもなく、そればかりか逆に気持ちがいいんです。地肌が調整されよい菌が繁殖してくれているという目安です。そう、地肌が油を分泌させるのは、髪に必要だから・・・髪が乾燥してしまうと、互いにこすれて傷んでしまう・・・髪は頭を守るために大事なものなんですね。だから、頭に髪を生やしている。その髪を守るために、地肌は油を出して髪を守る・・と、こういう摂理ではないかな?とまはは勝手に思っています。
ハーブシャンプー香る髪シリーズ
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