アムラ(アマラキ)の写真

実るほど、垂直に頭（こうべ）をたるるアムラかな

日本では昔から、実るほど、頭(こうべ)を垂るる稲穂かな・・・・という諺がある。ところがこの、アムラは、実るのど、頭を垂れるどころか、垂直に落ちてくる。実れば実るほど、アムラの実が重たくなり、か細いアムラの木の枝がしなって、垂直に落ちてくるように・・・一見、だらだらとだらしなくも見えてしまう・・・実るほど、だらしなく見えてしまうアムラかな・・・と、アムラの木を見たときに、勝手に考えてしまったりもした。

アムラには、大きく分けて２つの種類があるそうだ。写真のような、ジャングル野生種と呼ばれるタイプと、栽培用種と呼ばれるタイプだ。どちらも学名では　Emblica Officinalis　と同じだが、野生種は本来、ジャングルに野生で自生していたもので、木の枝が細く、高さが１０メートル以上にもなる。ところが、交配によって栽培用になったものは、背丈が数メートルにしかならず、また、つける実が多く、また、大きいのが特徴・・・早い話、収穫期になると、大きな実が数珠なりになり、しかも低いために、収穫がたやすい。ところが、野生種は、１０メートル以上の背丈の上のほうに、ところどころに数珠なりに実がなるのため、収穫が大変なのではと思った。

上のアムラの接近した写真・・・これは、どうやって撮影したかというと、まはがアムラの木に登って撮影！したわけではありません。アムラの木は幹が細く、登るのがとても怖い・・・。細いけども、しなやかで折れにくいらしく、地元の若者が、アムラの細い幹をするすると上のほうに７～８メートル登って、枝を折って降りてきてくれた。そこからが、撮影の腕・・・まるでアムラの木に数珠なりになっているかのように、手で枝の角度を加減しながら、撮影したのが一番上の写真なんです。