マハラニ・ヘナ

ヘナの実験

高品質のヘナの定義「ヘナ染めの後、数日~1週間で色が一層深まるヘナ」

2013年ヘナのレポート 2013/11/23

2013年石臼挽きヘナ選定中……発色テスト結果


ただいま、ヘナの産地でヘナの原材料となる「ヘナの葉」の目利きを行っている。目利きにはステップがある。最初は、「ヘナの葉」の外見により、その品質を想定する外見テスト。正確には手でもさわり、五感を使って、高品質なローソニア色素が含有される「ヘナの葉」を選別する(はずれることもあります)。この際、高品質なローソニア色素の定義が重要で、それは「ヘナ染めの後、数日~1週間で色が一層深まるヘナ」というのが最高のヘナの品質と定義し、それを最初の五感テストでスクリーニングする。この方法は伝統的な手法で、マスターするには、経験をつみながら最低でも数年はかかる。

二段階目のスクリーニングでは、実際に白髪束を使っての、染毛実験を行う。2本の白髪束を使用し、1本は速乾させ、もう1本は湿ったまま半乾きのまま5時間程度放置する。ヘナは湿ったまま半乾きのまま酸化させることで発色が進むが、品質がよいものであればあるほど、この半乾きの状態で、すばらしい発色の深化が起こる。これを確認するのだ。

実験に使ったサンプルは、2013年産ヘナ石臼挽きにと予定しているヘナの葉、、、すばらしい発色の深化が確認できたので、最終チェックとして重金属検査に出したところ、すべて検出値以下との結果が出たので、本日より石臼挽き開始となった次第。石臼挽き用の原材料のヘナの葉選定は特別で、すごく時間がかかるプロセス。発色テストを10回以上、さまざまな観点から比較して繰り返した。

ヘナ染め後の、発色の深化

さて、発色の深化に話ももどす。 普通、染めた直後は、どのヘナでも大差がない。ところが、品質がよいヘナであればあるほど、つまりローソニア色素の質がよいものであればあるほど、発色の深化が、湿った状態で空気酸化によってどんどんと進む。

通常、この色の深化は、実際の人間の髪では、数日~1週間で完結する。髪を洗ったり、汗をかいたり、人間の髪は生身の体についているため、湿ったり乾燥したりを繰り返す。その際、湿ると、つまり汗や洗髪によって湿ることで、その間に色の深化が進む。そういう人間の生活の状況からすると数日~1週間で完結するヘナの色の深化を、実験では5時間~程度、湿らせながら半乾きの状態で放置することで、人工的にやって、色の深化の度合いを予測している。

ヘナした後は必ず自然乾燥で! ヘアドライヤーで乾かさない!

ヘナ染めは自然染めで生きている。ところがヘアドライヤーで高温にして加熱すると、それ自体、髪によくないが、それ以上に、ヘナにもよくない。ヘナは高温に弱いのだ。ヘアドライヤーで瞬間でも高温にさらされると、ヘナの色素はそこで死んでしまい、色の深化が起こりにくくなる。だから、ヘナは自然乾燥させたほうがいい。






ヘナの実験

↑ PAGE TOP