インドの人参（ジンセン）とも呼ばれる強壮ハーブ・アシュワガンダ

馬の力を与える滋養強壮ハーブ・アシュワガンダ

ここ（写真を撮影した場所）は、インド・プネー市、ワゴリアーユルヴェーダ大学の構内。植物園に出向いて、ハーブの観察にでようと思ったとき、なんとなく、ワゴリのアーユルヴェーダ大学のことを思い出し、急遽、立ち寄ってみることにした。ワゴリについては、アーユルヴェーダのサトヴィックのページをご覧になるといいでしょう。プネー市から２０キロほど離れたところにワゴリという場所があり、実は、ここは最近の急激な発展の象徴として、ＩＴタウンが立ち並ぶ。そのさらに奥へすすみ、右に折れ曲がると、途端にバイブレーションが変わる。空気が変わるのがわかる。そう、神聖な空気が肌で感じられる人にはすぐに感じられる、神聖な場所……アーユルヴェーダの神様とも言われたマハラジが眠る霊廟があるワゴリアーユルヴェーダ大学に向かった。

大学の構内で車を降りて、誰かいないものかと様子をみていると、なんと、向こうからプラバダイがニコニコしながら歩いてきた。車の中をのぞきこみ、二人のうちの子供を見ると、「あらーーフウマとユウは大きくなったねーーー」と、喜んでくれた。プラバダイは、二人の子供の出産を手伝ってくれたアーユルヴェーダドクターにして産婆さん。彼女の助けなしには、なんとも、無事に生まれていたかどうかはわからないほど……。そのときの記録が、予定日超過２３日のお話、ふうちゃん誕生物語。

「今日は本当はもう帰ってるはずなんだけど、たまたま、遅くなっていたら、車から誰かが降りてくる。だれだろうって、あれはまはさんじゃないかなって、ちょうどあなたの話を昨日、みなで話していたから驚いた」とプラバダイは言う。そのプラバダイに、「アシュワガンダは生えている？」と聞くと、大学の建物の入り口あたりに生えているという。そうして、広い大学のキャンパスを散歩しながら、あのハーブ、このハーブの話しを聞きながら、アシュワガンダのところまで連れてきてもらい、撮影したのがこの写真というわけ。

アーユルヴェーダでは雑草はない。すべての植物はなんらかの作用をもっている。

アーユルヴェーダでの重要な学習は薬草学。要するに、地面に生えている何千とうい植物と、その薬効を理解すること、これがアーユルヴェーダのドクターになるには欠かすことができない。だから、アーユルヴェーダ大学のキャンパスには草や木が自生していたり、植えられたりしているが、そのすべてが教材。あの植物はあそこに生えている、ここに生えているとか、生えていない場合は、どこからか種をもってきて植えたりする。こうして、地面から生えている植物とその薬効を理解することが、アーユルヴェーダの重要な科目の一つにもなっているそうだ。もちろん、場合によっては自分で育てたりもする。

アシュワガンダとは、馬の力という意味で、まさしく強壮剤……精子が増えるとされる

馬の力を与える滋養強壮ハーブ・アシュワガンダにも説明があるが、ジェイン先生によると、「アシュワガンダパウダーを毎日小匙１～半分をミルクかギーといっしょに飲めば体を健康に保つ。体重を増やし、子孫繁栄に貢献し、また、産後の母親の強壮剤、あるいは、媚薬としても作用する……」という。また、アシュワガンダを定期的に摂取すると、精子が倍増するという報告もある。まさしく、インドのジンセンと言われるゆえんだ。