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アーユルヴェーダでのストレスとニドラナシュ(不眠症)対策

 アーユルヴェーダ医師スクマー先生

アーユルヴェーダ医師スクマー先生に聞きましたと、いう話なんですが、スックマー君は、アーユルヴェーダの名医サダナンダ先生の次男坊で、彼のことは彼が小さいころ、小学生のころから知っていたんですが、さすが、先生の息子さんだけあると、ああ、立派になったなーーと感心しております。彼の家系は代々のアーユルヴェーダ名医。彼のお父さんもアーユルヴェーダの名医で、彼のおじいさんはマハラジで、アーユルヴェーダの神様とたたえられた人物。まさにアーユルヴェーダの血筋で、現在は彼自身もアーユルヴェーダの先生になった。スックマー先生に、現代人特有の問題、不眠症についてアーユルヴェーダではどうみて、どんなことをするのかを聞いてみました。

ストレスなどによりニドラ(睡眠)が乱れる

スックマー先生:アーユルヴェーダでは、睡眠をニドラと呼びます。これは心身両方を再生してメンテナンスするための本質的な現象です。ところが、ストレスがあると、このニドラが乱れてくる、そうして、最初に出てくる症状はぐっすりと眠れなくなる、不眠症になってしまうんです。ところが、ストレスの源になるのは、人間関係や経済状況など、変えられないことが多いものです。そういうときに、じゃ、どうしたらいいかということで、アーユルヴェーダでは、どんなことをするかというのが、今回のお話のテーマでもあるわけなんです。

まは: ヘアケアという観点では、現代人は、多くの人が抜け毛で困っています。円形脱毛症で困って、まはのところに「ヘナは円形脱毛症にききますか?」と相談に来る人もたまにいます。それほどに、抜け毛傾向は現代人に定着してしまっている。これは、ストレスと関係があると思うんですね。現代社会というのは、とにかくストレスが多い。自然と切り離され、人間関係、お金、仕事、生活環境(自然がない!!)……いろいろと、ストレスが多い生活を強いられている。だから、もともとの人間の生き方から考えると、気がついていようと、気がついていないとしても、現代人はストレスがとても高いと思うんです。そういう意味で、ストレス対策をすること、そして、よく眠れるように助けることが、抜け毛を抑える意味では、大切になってくるのだと思うんですね。

スックマー先生: そうなんです。まず、眠りの質について簡単に理解しましょう。

ドーシャごとの体質(プラクリティ)によって、睡眠の傾向が違う

    ヴァータ体質:短く、質の悪い睡眠、不眠症

    ピッタ体質:夢をよく見る、短い睡眠

    カパ体質:長く熟睡できる

アーユルヴェーダでは、不眠症は「ニドラナシュ」と呼ばれ、ヴァータ・ドーシャの悪化が主な原因

スックマー先生: 成人と高齢者では、睡眠時間は6~7時間が正常と考えます。 不眠症はニドラナシュと呼ばれ、ヴァータ・ドーシャが悪化することが大きな原因です。ヴァータにはチャラ(変動性)という性質があり、これが高まると眠れなくなるのです。肉体的な要因と精神的な要因がありますが、精神的な要因の中には怒りや悲嘆、不安だけでなく、情熱なども含まれます。また、生活スタイルの原因の中には、運動のしすぎ、喫煙、食事時間のばらつきなども入っていました。また、肉体的な原因としては、夜中のこむらがえりや神経痛、ガスでお腹がはって眠れない鼓腸などの症状もあります。他にも、喘息や狭心症、鬱病などの疾患やコーヒー、ベータブロッカー、アルコールなどの薬物も原因になりえます。。

スックマー先生: もちろん、ストレスの原因を取り除くのが一番大切ですが、ストレスや不眠症がある場合、アーユルヴェーダではどんなことをするのかを以下に簡単に説明します

スネハナ(アビヤンガ)全身マッサージ

20~25mlのオイルをボールにとり、ぬるく温め、下から上方向にむけてオイルを塗る。関節は統計周りに丸く塗る。15~20分間、やさしく続ける。薬草の蒸気による発汗を行う(簡単には温かい風呂にはいるか温かいシャワーを浴びる)。

パーダアビヤンガ 足裏のマッサージ

最初に足を清潔にして乾かし、15~20mlの薬用オイルをボールにとって温める。足の裏に塗り、膝関節は時計周りに丸くマッサージ。継続的に、15~20分位、指圧点(マルマ)を押しながら行い、お湯で洗って乾かす。

シローダーラ ジャタマンシオイルをシローダーラパトラ(容器)に注ぐ。

シローダーラパトラ(容器)を、額の上、6~7cmの距離に吊るし、眼を塞ぎ、オイルを額に同じ速度で優しく注ぐ。20分間注ぎ続け、拭き取って頭を洗う。


シローピチュ ジャタマンシオイルを浸した綿を頭部におく

15~20ml のジャタマンシ・オイルをボールにとり、脱脂綿をオイルに浸し、頭においたまま、20分間そのままにする。ヘアバンドのよに布を頭にまいて固定してもよい。最後に優しくマッサージをして髪を洗う。

ジャタマンシ
ジャタマンシ(甘松香)の根

ジャタマンシについて

ストレスにきく生薬:つぼくさ、アーモンド、甘草、 あさがおからくさ、甘松香(ジャタマンシ)

甘松香は、オミナエシ科 根を使う

ラサ:苦味、渋味、甘味、  ヴイールヤ:冷性 ヴイパーカ:苦味

神経系に働きかける

悪化したヴァータを鎮めるのに役立つ

心に効くので、精神的なストレスを解放するにも役立つ

不眠症、精神的ストレス、痙攣などに役立つ

心の不安定さを軽減し、リラクゼーションに役立つ

偏頭痛などに役立つ(注:頭痛のある場合、特に激しい頭痛の場合には必ず病院で診断を受けてください。

足裏のマッサージを続けると眼に力を与える

特に、継続的にコンピューターを見続けるIT産業の人達によい

現在、ジャマンシオイルは入手できないため、ジャタマンシの精油をゴマ油に数滴落として、ジャタマンシオイルとして代用する。

参考記事
ストレス対策、よく眠れることは育毛になる…ジャタマンシ配合グッドナイト・ヘンナ


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