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アーユルヴェーダにも混ぜ物が横行しはじめた!本物を追求するアタルバ製薬

アーユルヴェーダの聖地ワゴリ

アーユルヴェーダの聖地ワゴリ

インドはプネー市の郊外にワゴリという町がある。ワゴリは以前は閑散とした土地で、不毛な感じのする農地が広がっていたが、この十年でITタウンとなり、高層ビルが一騎に立ち並び一躍、世界に名を知られるようになった。そのワゴリを少し奥に入ると途端に視野が開け、気持ちがほっとする。気がいい土地だ。それもそのはず、ここはアーユルヴェーダの聖者マハラジが眠る聖地。写真右。

この聖地には、アーユルヴェーダ大学と付属病院、製薬所が設置されており、現在、インド政府の協力で、癌プロジェクトという、アーユルヴェーダによるガンの治療を目的とした病院が建築中である。この病院はインド政府より出資された1億円相当の基金により建築中で、開設されると、インドでも、いや、世界でも珍しい、アーユルヴェーダの、癌専門の病院となる。

癌プロジェクトについては、サトヴィックのサイトの記事を参考にしてください。
アーユルヴェーダ・パンチャカルマ体験談

「まはさん、よいヘナ知りませんか?」

現在、このワゴリのアーユルヴェーダ大学付属の製薬局にて製造されている大変に良質なオイルを日本の皆さんにも届けられるように、その打ち合わせのため、大学を訪れた際に、製薬局の担当者と、いろいろと、ハーブ談義に花を咲かせた。担当者の一人が、まはさんは、ヘナに詳しいから、ヘナについて聞いてくれと、なぜかというと、「最近、ヘナの品質が極端に悪いから」だという。恐らく、何かの混ぜ物が施されているに違いないと………。だから、「純粋で良質なヘナは手に入らないのか?」「産地から買った場合、いまの本当の値段はいくらなのか?」などなど、質問が寄せられた。まはは、産地の状況を委細に伝えると、彼らは、つまりアーユルヴェーダドクターたちは、似たようなことが最近、あちこちで起こっているんだと、真顔になって言う。つまり………

参考記事
衝撃の現地レポート・お安いヘナの作り方

アーユルヴェーダ医師たちの間ではいまや常識、「アーユルヴェーダにも混ぜ物が横行中…ゴマ油ですら、まともなものがない!」

アーユルヴェーダでは、欠かすことができない重要なものがある。それは、ゴマ、蜂蜜、ミルクはもちろん、アムラやそのほか、いくつかの重要なハーブがある。 最近、そのほとんどで混ぜ物が横行しているのだという。純粋なゴマ油がない!(ほとんど怪しげな中国産ゴマになってしまった!)純粋な蜂蜜がない!(砂糖などを混ぜ込む)ミルクも混ぜ物!!(薬品を混ぜる)純粋なギーもない!(ギーは牛のミルクから精製される油、混ぜ物がすごい)……アーユルヴェーダは、食養ともいわれ、食べるもの、口にするものが大切。その基本となるゴマや蜂蜜、ミルクに混ぜ物が横行してしまい、彼らの頭を悩ませているのだという。最近は、彼らは、ゴマを直接農民に頼んで完全無農薬で栽培させ、それを自分たちの製薬局で絞って、それをベースオイルに使っているのだという。アーユルヴェーダではオイルを多用し、そのベースオイルであるゴマ油の品質がとても大切になるからだ。

さらには、アーユルヴェーダの基本のハーブのほとんどを、自前の25エーカーの土地で栽培を始めたのだという。前回紹介した、トリファラ農園もその一つ。大学病院での治療に使う薬は効果がなくてはならない。その効果を保障するためには、製薬に使用する一つ一つの薬草の品質を確実にしていかなければならない………そのために、薬草の栽培を自ら手がけるにようなったのだという。

参考記事
トリファラとはアムラ、ベハダ、ハルダの木の実の配合し、アーユルヴェーダで最も重要な薬の一つ

チャワンプラッシュの衝撃………まともな材料は使ってない!

彼らがいうには、とにかく、最近は、食品、ハーブ、香辛料、いろいろな分野で混ぜ物が横行している。チャワンプラッシュですら、コストダウンを計るために、混ぜ物をする。チャワンプラッシュには、大量のアムラが使われるが、そのアムラの量を削って、かぼちゃや他の粘性のあるものに置き換えることでコストダウンをしているのだという。かぼちゃのチャワンプラッシュを使っても、確かに、ある程度は効果はあるだろうが本物と比較したら、ないに等しい。そんな金を払う価値がないものを、みんなして、ただ安価だからという理由で買っている。これでは、まるきり意味がないチャワンプラッシュだ。せっかく健康のためと摂取するなら、本物でなければならない。そういう意味で、アタルバ製薬局は、一切の妥協はしないと、担当者は言う。

この担当者はスックマー君といい、実は、彼のことは、彼が子供のころから、まはは知っている。まはの尊敬するアーユルヴェーダ医師サダナンダ先生の御曹司だ。アーユルヴェーダの聖者マハラジの孫にあたる。彼に最初に会ったは今から20年ほど前、彼が、まだ、小学生くらいのころ。まっすぐな気持ちに育った彼は、インドの本物のアーユルヴェーダを継承していく人物であることには間違いない。

アーユルヴェーダドクター・サダナンダ先生
インドで著名なアーユルヴェーダ医師サダナンダ先生。最近は癌プロジェクトのために忙しい。 インド・ワゴリ村、先生のアーユルヴェーダ大学のキャンパスにて、まは撮影。 先生については、こちらをご覧下さい。 アーユルヴェーダスクール・サトヴィック

「妥協は一切ない。本物のアーユルヴェーダを伝えるのが私の使命」

そういう意味では、まはも、ヘナに関しては一切の妥協はしないし、する気もない。常にベストを求めていくし、それがまはの楽しみでもあり、遊びでもあり、それがまはの生き方にもなっている。安価にするために混ぜ物を施された製品の狭間で、本物はこちらだよと、まはは皆さんに訴える。そして、アーユルヴェーダの聖者であるマハラジの孫にあたるスックマー君は、本物のアーユルヴェーダだけを追求している。その彼が、こんな話しを聞かせてくれた。それは、あるとき、アーユルヴェーダの製薬で、製品を作っていたとき、成分に若干の狂いが発生した。わずかに、ある成分が多くなってしまったのだ。しかも、大変にコストが高い薬……。スックマー君は、わずからだから構わないだろうと、製品化しようとしたが、父親であるアーユルヴェーダ医師サダナンダ先生が、そのすべての薬を破棄させたのだという。 製薬局はそのために甚大な損害を蒙ったという。そのとき、サダナンダ先生は、「妥協は一切ない。本物のアーユルヴェーダを届ける、伝えるのが私の使命であり、アタルバの名前がつく製品は、まぎれもない本物でなければならない。」そうスックマー君を諭したのだという。

インドはものすごい勢いで発展している。まはは、この10年、この発展をずっと見てきた。のんびりとしたインド人たちも、ついに「金、金、金………」と金を追いかけるようになってしまった。早い話、利益をあげることが最優先となり、自分が何をしたいのか、どうしたいのか、が二の次になってしまっている。その結果が、薬品をたっぷり入れたミルクであり、混ぜ物をの安いヘナであり、カボチャ入りのチャワンプラッシュなのだ。なぜなら、この市場原理の世界では、少しでも安く提供したほうが勝つわけ。同じように見える製品なら、安いほうを人は買う。人の目が肥えていればいいが、まさか、チャワンプラッシュにカボチャが混ぜ込まれているなど、味だけでは区別がつかないし、同じような味でしかない。ヘナだって、まさか、あんなにたくさんの混ぜ物が施されているとは、庶民には区別がつかない。それほどに、精巧にできてしまうために、少しでも利益をあげるために、コストカットのために、混ぜものが施される。この市場原理の世界では、コストカットして競争相手に勝ち、利益をあげることに凌ぎをけずり、何が大事なのかが忘れ去られてしまう場合がある。それを防ぐには、高い倫理観というか、人生観、使命感が要求されると思う。



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