実験・絵の具でヘナとインディゴ(木藍)の白髪染めの原理を検証
白皿=白髪の上、濃赤=ヘナ(上写真右)に、インディゴブルー(上写真左)が重なると、なんとなく黒っぽく見える
なんとなく黒っぽく見えるということろがミソ・・・実際によく見ると黒ではないのです。しかし、人間の目とはあいまいなもので、どちらかというと黒っぽい場合は、なんとなく普通の黒に見えてしまうんです。その癖、本当の黒と並べて比較したら、ああ、黒じゃないとはわかるものの、並べて比較さえしなければ、黒と認識される範囲はかなりあいまいで、広いってことなんでしょう。
さて、この実験では、まず、絵の具を3本と真っ白な皿を用意しました(写真)。真っ白な皿は白髪に相当します。白髪の上に、赤い絵の具=ヘナを塗ります。ヘナには、赤っぽい色素が含まれています。赤く染まります。ヘナのやり方が上達してきて、ヘナを重ねていくと、濃い赤に染まってきます。あるいは、時として、濃い茶系に染まってきます。
ヘナが白髪に綺麗に乗っている状態・・・それを白い皿と絵の具の実験で人工的に作るために、つまり濃い赤を絵の具で出すために、赤色のウォーターカラーに茶色のウォーターカラーを少し混ぜました。(写真中央)そして、その皿の上にインディゴブルーを乗せて、濃赤とインディゴブルーを重ねてみて、どうなるのかを実験してみました。
絵の具の実験でも、赤にインディゴブルーが混ざると、なんとなく黒っぽい
この写真は、8割白髪もこれこの通り!マハラニ・ヘナとマハラニ・インディゴ白髪染めでここまでダークな仕上がりで、実際に、白髪がヘナがどう染まるか、そして、そのヘナの上にインディゴで後染め、重ね染した場合にどう染まるを実験したもの。右写真はヘナの後、インディゴで重ねて染めることで、実に、見事に、白髪がナチュラルな風合いに、ほとんど黒髪に仕上がっている。それを赤茶の絵の具と、インディゴブルーの絵の具を合わせて実験してみたのが、一番上、冒頭の写真。赤と青が重なっている部分は、ぱっと見、どうみても黒・・・つまり、ヘナ=赤と、インディゴ=青が重なると、黒=黒髪と、これは、なるほどと、うなずける結果になったわけだ。
暗めに染めるために二度手間は面倒。だから、最初から、赤(ヘナ)と青(インディゴ)を混ぜておけばいいのでは?
最初にヘナして、続けてインディゴで染めるのは、面倒だからと、だから、ヘナにインディゴを混ぜておいて、それで白髪染めしたらいいのでは?と、そう考えるのは、当然です。絵の具の実験では、同じ結果になります。赤に青を混ぜたら、濃い茶色と・・・ただ、実際の白髪染めの場合は少し事情が違います。最初にヘナで白髪染めして、その後にインディゴで後染めする方法はしっかりと暗めになります。ところが、最初からヘナにインディゴを混ぜたものでの白髪染めは、初回は満足に染まらないのですが、二回目からよく染まってきます。ヘナとインディゴの二回染めを一回で済ます……ことはできず、一回目で、薄いヘナオレンジと薄いインディゴブルーが入り、薄茶に染まり、二回目からブラウンやダークブラウンに染まってくる……こまめに1時間の染め方を回数こなしながら続ける方法です。
赤(ヘナ)と青(インディゴ)を混ぜた製品ハーバルカラーがおすすめ
溶かして塗って1時間の100%植物性ハーバルカラー
さっとお湯に溶かして塗って1時間で洗い流す。1~2週間に一度染めることで白髪がわかりにくくなります。ブラウン~ダークブラウン~ブラックまで5色
白髪を自然な仕上がり、風合いに見せるには、最初、しっかりとヘナ染をし、その後に、インディゴで後染め、重ね染する方法がよい。
上の写真、青と赤の中間には、なんとなく黒っぽく見える部分があります。これは、写真では色味がわかりにくいのですが、実際には、濃い茶色という感じに見えます。濃い茶色、どちらかというと栗の色、栗色で、人間の髪の色としては、ごく自然な色合いになってきます。ヘナだけで白髪が染めた赤オレンジの色合い、あるいは、インディゴだけで白髪を染めた場合の薄青紫の色合い・・・どちらも、人によっては、見方によってはおしゃれなのかもしれないですが、一般的にはどちらかというと不自然に見えます。それが、ヘナで最初に白髪染めして、その後に、インディゴで重ねることで、それぞれ単体で白髪染めしても出すことが出来なかった色合い、人間の髪としてはよりナチュラルな色合いが出て来るのです。
下写真は、白髪束をそれぞれ、ヘナとインディゴで染めたもの。ヘナ染めの後、インディゴで後染めした場合、さらに、インディゴ染めの後、ヘナで後染めをしてみた場合、それぞれヘナやインディゴで二度染めた場合に色味がどうなるかを白髪束で実験をしてた。以下の参考記事をぜひご参照ください。