インディゴの紫発色の秘密

インディゴを洗い流し、ドライヤーですぐに乾かすと紫発色する

ここにはっきりと紫発色の原因が出ている。上の写真、マハラニインディゴで白髪束を30分染めてインディゴを洗い流し、0分とあるものはすぐにヘアドライヤーで乾燥させ、15分とあるものは、インディゴを洗い流してから15分でヘアドライヤーで乾燥……時間(分)はインディゴを洗い流してからヘアドライヤーで乾燥させるまでの湿ったまま放置した時間。

インディゴは塗布している間は染まらない!

インディゴペーストを洗い流しても全く染まっていない。インディゴは、湿った状態で空気に触れさせることで染まるのです。

インディゴをヘアドライヤーで乾燥させるということは、そこでインディゴの発色プロセスを止める、発色させないという結果になる。0分は、インディゴを洗い流してすぐにドライヤーで乾燥させました。他の白髪束が発色してきているのに、0分は洗い流した直後のまま、、、薄い薄い緑色。

インディゴを洗い流し15分間だけ発色させたものが上の15分。0分と比較すると色が発色し始めている。インディゴは最初、緑っぽく発色し、じょじょに藍色、青色に発色していく。

ここまでの写真を眺めるだけで、インディゴが洗い流してからどのように発色していくか、よくわかるはず。15分のところは、インディゴが洗い流してから15分でどこまで発色するかを示しており、30分、45分、60分と、少しづつ発色が進んでいくのがわかる。

インディゴで乾かし、おおよそ6時間、空気に触れることで、ここまで発色してきたが、これから3日間くらい空気に触れて、さらに発色していく。空気に触れ、日数で色が少しづつ変化する、風合いが異なっていくのが自然染めの基本です。

インディゴの発色が不完全な場合、紫色に発色し、髪の色としては不自然な色になる

インディゴを洗い流して翌日、24時間ほど経過した後、0分、15分のものに、インディゴ特有の紫発色がでてきている。通常、ヘナの後、白髪が赤オレンジに染まり、その後、インディゴで藍色、つまり青色を入れることでブラウン~ダークブラウン~ブラックに発色するが、この青色が不自然に発色すると……藍色に発色すると、全体の白髪の染まり色がおかしくなってくるので、インディゴは完全に発色させるようにしないとならない。インディゴ染めの後、インディゴを完全に発色させるにはどれくらいの時間、湿ったまま放置したらいいのか?

放置時間1時間でも紫発色する

インディゴ染めをして2日ほど経過すると、インディゴを洗い流した後、1時間程度、湿った状態で空気に触れさせ、発色させた白髪束……上の写真の「60分」にも少しづつ藍色発色が出てきている。

これは、つまり、インディゴを洗い流して60分ではインディゴがまだ十分に発色していない、藍色成分が発色しきっていないものがあり、それが日数を経過すると藍色に発色せず、紫色に発色してしまうということを示している。

インディゴを洗い流し3時間湿ったまま放置すると、インディゴはほぼ完全に発色しきるため、紫発色はしない

結果はすべてを物語る。インディゴを洗い流して3時間、乾かさないように湿ったまま放置!、、、しかし、実際上、インディゴを洗い流して3時間、髪を乾かさないように湿らせ続けるのは苦行になってしまうので……じゃどうするか?

インディゴを洗い流した後、1時間ほど湿った状態で空気に晒した後にヘアドライヤーで乾かし、その後、毎日、夜、入浴時に、髪を濡らして30分湿ったまま放置する3日ほど繰り返して続けることで、藍色成分の発色しきらせてしまう。

この実験はマハラニインディゴの評価実験です。