ハーバルカラー5ダークブラウン染め方のコツ~決め手は初期発色~

ハーバルカラーがよく染まらないと思ってる方はぜひお読みください。

ハーバルカラーシリーズは、1、3、5、7、9……今回は5ダークブラウンを例にとって説明します。他社製品類はこの検証の対象ではありません。

ハーバルカラー5を洗い流した直後(0分)

ハーバルカラーは、ヘナとインディゴが配合されている。ヘナは染めている(髪に塗布している)間に髪に染まるが、インディゴは染めている(髪に塗布している)間には染まらない。それを示しているのが上の写真……ハーバルカラー5で染めて洗い流した直後は、ヘナオレンジに染まっているだけでインディゴは染まっていない。ちなみみ、インディゴを洗い流した直後はこんな感じ↓だから、上の写真でいうとヘナオレンジの上にうっすらと緑色がかかっているということになる。

0分とあるのは、洗い流してすぐにドラヤーで乾かしたということを意味している。インディゴは初期発色……洗い流した後に湿った状態で放置する……が重要で、乾燥させてしまうと藍色に発色せず、初期発色不全となり、やがて紫に発色する。

ハーバルカラー5を洗い流した15分後

0分より15分がオレンジ色が少しだけ暗くなってきている。これはインディゴが初期発色をしてきているから。初期発色は緑っぽい発色。

通常、ヘナの赤オレンジにインディゴの藍色(青)が重なると、その間に、ヘナとインディゴの比率に応じてブラウン、ダークブラウン、ソフトブラックといった色合いが出る。

ところがインディゴの初期発色は緑色のため、ヘナ(赤オレンジ)とインディゴ(緑)が重なる部分にはライトブラウン~ブラウンの色が出てくる。

ハーバルカラー5を洗い流した30分後

インディゴの初期発色が進むにつれ、15分よりも30分がヘナのオレンジ色がさらに少し暗めになってくいく。インディゴを洗い流した後30分はこんな感じ↓で、これだけの緑がヘナオンレジ色の上にのって濃くなってきているということになる。

ハーバルカラー5を洗い流した45分後

洗い流して湿った状態を保持して45分でブラウンの領域にはいってきた。インディゴを洗い流した後の45分はこんな感じ↓で、こんな緑がうっすらとヘナオレンジ色の上にのっているということになる。

60分でダークブラウン系の発色になってきた。湿ったまま空気にさらす時間60分で、インディゴの初期発色がかなり進んできたことを示している。

初期発色後は、乾燥したまま放置しておいても色は深まっていく。

染めた翌日ともなると、色が全体的に深まってきている。それは、インディゴは初日には緑っぽかったが、染めた翌日になると、青色が発色してきているからだ。

染めた2日後になると、全体がさらに暗めに落ち着いてくる。

インディゴで染めた2日後には、緑っぽさがなくなって青色が出てきている。ただし、初期発色30分までのものは、十分に発色できなかったため、それが二日後には紫発色となり、白髪束は十分に暗めに発色できず、最終的にライトブラウン系な感じの染まり上がりとなる……上の写真の0分15分30分

下のインディゴの0分の紫色がヘナオレンジ色ののったものが、上の写真の0分。ヘナオレンジよりは暗めだが十分に暗いとは到底いえない。ハーバルカラー5をダークブラウン系に発色させるには、初期発色(湿った状態で空気にさらす)の時間をしっかりととってやる必要がある。

天然の染物はちょっとしたことで発色が異なってくる。湿った状態で空気にさらす初期発色の時間一つでも風合いが違ってくる。その後、日数の経過でも風合いが変化してくる。そうした特性をよく理解しておくと、染め方がわかってくる。ハーバルカラー5ダークブラウンで1時間染め、洗い流した後、1時間、タオルドライ、つまり髪を湿った状態で空気に触れさせる=さらすことで、インディゴの初期発色が促進され、最初、ヘナオレンジにしか染まっていなかった白髪束がじょじょに発色を暗めになり、2日後にかなり暗めに発色してくるというプロセスがおわかりいただけたでしょうか?

結論:ハーバルカラー5ダークブラウンの染め方のコツは、洗い流した後、湿った状態で空気にさらすことで初期発色を促進させる!すると翌日に色がさらに深まっていく。