ヘナの製造

ヘナのお話……9月、ソジャットのヘナ畑は大雨で水浸し…ヘナは大きく成長中

2012年9月3日ヘナの産地からレポート

そこには水浸しのヘナ畑があった……

そこには水浸しのヘナ畑があった……

9月初旬……普通なら、ヘナの収穫が始まるだろう、この時期に、ヘナ畑は連日の雨で水浸し。これを書いている9月3日(2012年)現在、ソジャットのあるラジャスタンの州都ジャイプールは、大雨で市内のいたるところが水没している。この雨の恵みを受けて、ヘナは新芽を大きく成長させている。

ヘナも泥から成長する

この時期に、ヘナ畑に入ると、ぬかるみで足をとられ、転びそうになることすらある。ぬかるみから足が抜ききれず、サンダルが泥にはまってしまうこともしばしばだ。

水浸しのヘナ

実に、実にみずみずしい葉。。。雨が終わり、収穫を目の前に迎えたヘナの葉とは、まったく違う……。

ヘナの葉に色素が発生する仕組?

水浸しのヘナ

雨が降って、葉が成長している段階のヘナの葉には、さほど、色はのっていない。色素は、雨季が終わって乾期になってから、ヘナの葉の中に本格的に生成されると考えている。それは、たとえば、日本には、冬の手前に紅葉といって、葉が赤茶に変色して落ちる季節があるが、一種、この紅葉と似た変性が、ヘナにも起こるのではないかなと考えています。その仕組は……

雨が終わって、灼熱の太陽がヘナの産地に降り注ぐと、すべてはカラカラに乾燥をはじめる。砂漠の方角から、カラカラに乾いた暑い風が吹いてくると、すべてが干からびたように乾燥しはじめる。土地も、植物も、人間も、何もかもだ。すると、ヘナの葉も葉を茶色に変色させて落とし始める。ヘナの紅葉とでもいったらいいのか……。ヘナ農民は、このヘナの変色、紅葉が始まると、大慌てで収穫を始める。ヘナの変色が始まると、おおよそ2~3週間で、ヘナは葉を全部落としてしまうからだ。そして、ヘナの変色が始まるころ、ヘナの葉はもっとも肉厚で重く、しかも色素がもっとも濃い。

水浸しのヘナ

ヘナは雨の恵みをもらうと、太陽がほしいと、葉を大きく広げる。雨の後は太陽をくれ!と、貪欲に、葉を大きく広げる。そして、雨の後、強いラジャスタンの太陽の日差しが降り注ぐと、葉は一層大きく成長する。雨の恵みと太陽の恵み、これが交互に、按配よくヘナに降り注ぐと、色素の濃いヘナがたくさん収穫される、雨だけでもだめ、太陽だけでもだめなのだと、そう農民は言う。


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