インディゴ

インディゴで白髪を濃く、ほとんど黒髪に染めるための染め時間は?

インディゴで白髪を濃く、ほとんど黒髪に染めるための染め時間は?

インディゴは小まめに(短時間)繰り返して染めるのが暗く染めるコツ

インディゴの白髪束、染毛実験ほど、悩ましいものはない。同じ実験をしているつもりが結果が違ってきたりする。実に悩ましい。今回は、同じ実験を都合3回行った。最初の2回は、なぜかうまくいかなかったかのように見えるが、実際は不明。最初の2回の実験結果をも含めて、インディゴの染め時間と染まり具合を考えていこうと思う。

インディゴ後染め1時間半よりも、後染め30分を2回のほうが暗く染まる

先が長いので、先に現時点での結論をお伝えしておきます。 白髪を濃く暗く染めたい、ほとんど黒に染めたい場合は、最初に1~2時間のヘナ白髪染めを行い、続けて、インディゴを溶かして塗って30分のインディゴ後染めを2回行うのが最も濃く暗めに、ほとんど黒に染まるのでしょう。ヘナの後、続けて、インディゴの後染めを1時間半するよりも、ヘナの後、インディゴ後染めを30分ほど行い、数日空けて、再度、インディゴ染めを30分程度行うほうが暗めに染まります。

実験に使用したのはマハラニ・インディゴ
マハラニ・インディゴ

染め時間、30分も1時間も2時間も染まり具合に大差ない?!

染め時間、30分も1時間も2時間も染まり具合に差がない?!

この実験ではヤギ毛を使用した。真っ白のヤギ毛だから、綺麗に染まりやすいため、比較実験には人毛よりも適切かもしれない。しかし、比較には適切だが、あくまで人毛でなくヤギ毛。。。発色が微妙に違う。にしても、ヤギ毛の実験でショックだったのは、インディゴの染め時間と染まりの関係がかなりおかしなことに……。普通、長く染めれば、その分だけ濃く染まると考えがちだが、インディゴ30分の染時間のAと、2時間染めたDと違いがない。。。さらによく観察していると、染時間1時間のBが一番濃い。染時間1時間30分のCは少し薄くなり、染時間2時間のDはさらに薄くなっている、染時間30分のAと同様に見える。過ぎたるは及ばざるがごとしということなのか、はてさて、これはなんと理解したものか。。。

実験の方法はすべて同じ。マハラニ・インディゴを、その5倍の水で溶かし、溶かしたらすぐに白髪束を入れ、30分にひきあげる(染時間30分)、1時間で引き上げる(染時間1時間)、1時間半で引き上げる(染時間1時間半)、2時間で引き上げる(染時間2時間)ということをやったんです。

インディゴで染める際、染時間が1時間がピークで、それを過ぎると逆に染まりが落ちる?

インディゴで染める際、染時間が1時間がピークで、それを過ぎると逆に染まりが落ちる?

上の写真が一番最初の染毛実験。Bの1時間染が一番結果がよい。1時間半染めると、染まりが薄くなっていく。さらに2時間染めたものは、もうすこし染まりが薄くなっていく。長く染めれば染めるほど、染まりが悪くなっているようにも見える実験結果。1時間半染めるの意味は、インディゴを5倍の水で溶かして、白髪束を投入して1時間半で引き上げて、洗い流すとういうことです。これがインディゴ液に浸かってた時間が染時間。

また、ここでも、一点、インディゴの紫発色の疑問が出ています。A、C、Dには、紫に発色した部分が見られます。Bはインディゴブルーのまま。この紫発色についても気になりますが、これは今後の課題としますが、一般的にインディゴ染めを行ってからしばらくして、たぶん、数日~5日くらいして紫発色してくる場合があります。通常は、ヘナのオレンジと混ざってさほど目立ちませんが、ちょっとした光の反射の加減で、インディゴの紫発色がわかる場合がある、といった程度です。

藍色(インディゴブルー)

マハラニ・インディゴを溶かして1時間放置した状態で、すでにかなりの量の藍色(インディゴブルー)が表面に浮いている。藍色は油溶性のため、上に浮いてきて幕を張り、テカるように光る。この藍色の出方の早さ、強さで、インディゴの品質を定めるが、そういう意味ではマハラニ・インディゴはまさしく極上の品質といえるだろう。

インディゴが染まる仕組み

インディゴで、どうして染めることができるかの仕組みは、調べたところ、まず、インディゴの葉を粉末にしたものを水に溶かすと、粉末に含まれるインディカンと酵素が結合して、油溶性、藍色の色素を持つインディゴが生成されるというもの。インディゴを水に溶かして、水溶性であるうちに髪に浸透させ、髪の中で油溶性である藍色であるインディゴブルーを生成させてしまうことで、髪が染まるという仕組み。

ところが、インディゴはインディゴブルーの生成が水に溶かしてより、恐らく1時間で大半が終わってしまう。つまり。インディゴで1時間以上、染めても濃く染まることはないという仮説を考えている。

インディゴは長時間置くよりも、短時間でも回数を重ねたほうが濃く染まる

インディゴで白髪を濃く、ほとんど黒髪に染めるための染め時間は?

さて、ここで再度、3回目の染毛実験の結果を見てみよう。 この実験では、素直にA、B、Cと染まりが少しづつ濃くなっていった。これが不思議ではあるけども、最後の3回目の実験では、インディゴを濃く染めるには、短時間をAを二回やったほうがいいのではないかと考えて30分の2度染を行ったところ、やはり一番濃く染まった(D)

インディゴは溶かして塗って1時間半を一回するよりも、30分を2回重ねるのほうが濃く染まる。白髪を黒系に染めたい場合は、小まめにインディゴ染めを行うこと



インディゴ/木藍
発色

ヘナ遊