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ヘナの安全性

人工着色料?緑砂?添加物を施されたヘナは太陽にさらすと緑の斑点が光る

人工着色料?緑砂?添加物を施されたヘナ

V○○○社のヘナ、開封すると少し茶色味を帯びている……たぶん着色料は添加してない?と思いきや、水に溶かすと緑の斑点がたくさん光っていた……

V○○○社が出しているヘナ

インドの友人たちが、まはがヘナに詳しいというので、いろいろなヘナを持ち込んでくる。まはのインドの書斎には、インド国内産のヘナがあれこれと届けられる。日ごろ、自分たちが使っているヘナがどういうものか、気になるのだろう。 正月休みということで、たまっているヘナのサンプルを、あくまでまは流にチェックして遊んでいるところだ。先のM○○社のヘナに続き、アルミパックにおさめられたV○○○社のヘナをチェックしてみることにした。

写真は、V○○○社が出しているヘナ。V○○○社はヘナの産地に近いグジャラートの企業で、パッケージデザインに日本女性風な画像を採用、しかも肉厚のアルミパッケージ。パッケージの下のほうに、100%ナチュラルと明記されているが、水に溶かしたら、出る出る、すごく出る………太陽に照らすとキラキラ緑色に光る物体が無数にでてきた。上の接写画像のAの部分をさらに拡大すると、もっとはっきりと見えます。

緑砂

上の写真は一番最初の画像のAの部分を拡大したものですが、薬品の特徴は、太陽の光に反射するように光ることで、緑色がはっきり見えている場合と、反射して白い点として見えている部分があります。

緑色の物体、斑点が無数にありますが、これはどうもダイアモンドグリーンではないかもしれません。重いために下に沈んでしまうし、水にちょっと溶けにくいために、たくさん残ってしまうようです。表面に見えないので、上から水を落として、下の白い皿に透かして見えるようになるのです。よくは知らないのですが、俗にいう緑砂という薬品の一種ではないかなと思います。

緑砂
衝撃の現地レポート「お安いヘナの作り方」

ヘナの茎や川砂、他の植物などが、ヘナの葉以外の物体がたくさん混ざっているようだ

ヘナの茎や川砂、他の植物など

緑の斑点ではなく、茶色というか、黒っぽい斑点がありますが(Aの画像のほうがよくわかります)、これは恐らく、自然由来のほかの植物の茎部分や、あるいは、ヘナの枝部分、川の砂など、こうした固いものが一緒に粉末化されたときに出てくる塊で、ヘナの柔らかい葉の部分以外の物体が相当混ざっています。

手でヘナの粉末をつまんで、硬い感触や、ざらつきがある場合は混ぜ物(ヘナの茎や他の植物、砂)が多い

これは、このV○○○社のヘナを手で触って確認したときに、かなり手に角があたる……その手の感触のチェックの段階で、すぐに何か異物を一緒に粉末化したのがわかりました。ヘナの葉の部分や葉に含まれる葉脈の部分を粉末にした場合は、ヘナの粉末をつまむと一定の柔らかさがあるのですが、枝類を多く混ぜたり、川砂が混ざっていると、手触りに固さ、角があるのです。

さらに、一番大事なのが、匂い。。。ヘナに特有の匂いだけでなく、何か違う植物の匂いが粉末からほのかにしてくる。間違いなくヘナ以外の植物が混ざってます。まはのいままでの経験では、こうした手触りと匂いのヘナの場合は、ヘタしますと、重さにして50%程度、ヘナの葉以外の物質(ヘナの茎も含む)が混ざっている場合があるなと思っています。そうなると、当然、酸化染料など、何らかの染毛剤が添加されているのじゃないかと疑います。ヘナの色素が多く含まれている葉の部分以外の部分が多く含まれている場合、当然ですが、染毛力が顕著に落ちるため、染毛力を補ってやる必要があるのです。

インドでは、逆に良質なヘナの入手は難しい。理由は値段を安くしないとい けないから。安くするために自然由来のものを混ぜる、添加物を添加する。

インド国内に流通しているヘナを数限りなく試してきたが、正直、申し訳ないが、とても使用に耐えない。あまりにも混ぜ物が多いからだ。着色料や染毛剤はもちろん、自然由来の物体が必ず混ざっている。悲しい話だが、インドの人たちは、それがヘナだと思いこんでいる。ヘナの良し悪しがわからなくなってしまったのだ。良し悪しがわからなければ、何が粗悪で何が本物かがわからなければ、どんな混ぜ物をしてもわからないのだし、どんどんと質が落ちていく。こうして、 ヘナはインドのものなのに、インドでは良質なヘナの入手は困難になってしまった。上等なヘナは外貨獲得のために海外に輸出され、国内需要は価格を安くするためにいろいろな処理が施される、これが現実……よいヘナが欲しかったら逆輸入しなくちゃならないような現実……それはまるで、西洋人から禅を習うような違和感を覚える(最近、日本で西洋人が禅を日本人に教えているそうだ)。そして、最近では、日本人であるまはも、インド人対象のセミナーなどで、ヘナについて講演を頼まれてすることがある。まはがインド人にヘナについて教えるのも不思議な感じで笑えて仕方がないが、その場で、まず最初に必ず言っていることは………皆さんが使っているヘナは、残念ながら上等じゃないかもしれないと……、たぶん、粗悪な混ぜ物だらけのヘナであって、人工着色料や染毛剤を添加されている製品である可能性が高いですと……。まずは、何がよいヘナなのかを知ることから始めましょう。

大量に安く供給されるのはいいことなのだろうが……おかげで今では安全な水や食材を手にするには余分にお金を払う必要が出てきている……タダだったはずの水が、今では高級品に様変わりだ。

笑うに笑えない話し……それは、たぶん、こういうことじゃないかなとも思う。 いまはね、世界中では、安全な水、安全で綺麗な空気を得るためにはお金を余分に払わなくてはならなくなっている。それはインドでも同じで、インドではこの数十年前までは何も言わなくても、結構、無農薬だったりした野菜が売られていた。それが現代化の波にのって、便利に大量に安価に供給されるようになると、それはそれでいいのだろうが、野菜は遺伝子組み換えが普通に流通し、農薬が多く使われ、とても安全とは言えない野菜が増えてきた。

まははこの20年間、インドの野菜を食べ続けて、体で実感している。インドは急激に発展し、急激に成長しているが、同様に野菜の味も急激に悪くなっているのだ。生気がまるきりなく、見た目だけの野菜になっている。見た目はほんとうに綺麗になったけどね、見た目だけよくなっただけで、味が実に悪くなった。インドの友人たちも、皆、そういっている。あまりに急激だから、わかる人にはわかるんだね。農薬やら化学肥料やら、いろいろな薬品が急激にたくさん使われはじめたのじゃないかな?と、想像しています。

インドで農業に従事している友人(日本人)が、インドではキャベツやカリフラワー、ブロッコリーは絶対に食べてはいけないと、農薬がものすごいから……。どうしても食べるんなら清水の舞台から飛び降りるような気持ちで食べてくださいよと、真顔で(冗談でなく)言っていた。そんなひどい状態、正視に堪えない状態なんだそうだ。

ヘナの本場、インド市場から本物のヘナが消えつつある?!

世界でもインドでも、安全な食材、安全な水、安全な空気、こういったものは、お金を余計に払わないことには手に入れることができなくなりつつある。ヘナも同じで、インドでは昔から普通に使われてきたヘナが、いまは、もっとお金を払わないことには化学物質がなく品質のよいものは手に入らなくなってきている。そういう事情なのに、インド市場では、たかがヘナにお金をたくさん出そうという人が少ないものだから、結果として、インド国内では、混ぜ物のヘナしか手に入らなくなってしまったと……なんだか、とても辛い話だが、これが現実のようだ。

茶色のヘナをくれ!

ヘナを世界に輸出しているインドの友人が言っていた話だが、シンガポールに業者がいて、彼に毎年何トンかヘナを送っているのだが、彼は新鮮なヘナはだめだと拒否するのだという。古くなって茶色になって、匂いが強くなってきているものだけが欲しいのだという。理由は?ときくと、ヘナの粉末が緑だと、人工着色料が怖いからだという。だから、シンガポールのある業者は、わざわざ「茶色の粉の色をくれ」と指定してくるのだという。その業者も、よほど懲りたのだろう。でも、まはも、その業者の気持ちがすごくわかる。実際には茶色のヘナだから大丈夫、薬品は混ざっていないということにはならないのだが……気持ちとしてはよくわかります。だからこそ、まはは、ヘナを買い付ける際に、現地で、自分の目の前で、葉を粉末にしてもらう。じゃなきゃ、安心して自信をもって、皆さんにオススメすることができないんです。そういう状況がインドの現代化の波の中で、矛盾として発生しているというお話でした。


ヘナの安全性

インドではヘナに対する安全意識は高いとはいえません。昔から使っていたから使っている、、よく染まるほうがいいので、多少の薬品が入っていても、特に気にすることはしない。。。ヘナに期待しているものが特に安全性ではないのです。

ヘナ遊