ヘナ後の酢止めで白髪が赤銅系にしっかり染まる
ヘナの酢止めは有効、ヘナ落ちを防ぐ
Tさんからのお便り: まはさん、お久しぶりです。久しぶりに、まはさんのHPを見ていて、少し気づいたことを記載します。私、実は関西出身で母が昔趣味で染色をしていました。化学染料もですが草木染などもしていました。革の染色や、生地の染色・糸の染色なども・・ですから、私は以前、ヘナを練る時よりも、色止めに酢を使うようになりました。
Tさん: 今回酢のことですが、酢はたんぱく質で組成された繊維の色止めに使います。
まは:なるほど!ヘナは髪のたんぱく質に染まるということがよく言われます。だから、染色の原理で言われるとおり、酢で色を止めることが可能だと容易に予想できます。早速、酢で、ヘナ落ちが止まるか、酢止めの効果がどの程度あるのかを実験してみましたが、その結果が見事に確認できました。
まは:実験では、まず、最初に、2本の白髪束(ヤギ毛)をマハラニ特選ヘナでオレンジに綺麗に染め、丸一日かけて乾燥させ、完全に乾いた段階で、一本を水に浸し、もう一本を酢の20%溶液に浸し、一晩経過したときの状態の写真です。向かって左側のA、水に浸けただけのヘナ染め白髪束からは顕著なヘナの色落ちが確認できます。ヘナの色が落ちている=ヘナが止まっていないということです。それに対し、右側、Bの酢の溶液のほうはヘナオレンジの色落ちが少ない、つまりヘナカラーが白髪束にしっかりと止まっているのが確認できます。
まは:上記のテストを二回繰り返して、それぞれの白髪束を自然乾燥させ、撮影したところ(下の写真)、Aの水に一晩浸け置いたものは顕著な色落ちが確認できました。上の写真のAで、色が落ちた分だけ、下の写真のAで色が薄くなっているのが確認できます。
ヘナ白髪染めの後、酢止めは有効、たとえば、酢リンスなどをヘナ染めの後に行うとよい
まは:と、こんなことが、今回の実験の結果から言えるでしょう。酢でリンスすることで、はっきりとヘナの色落ちが止まっていますので、ぜひ、白髪染めの後に酢リンスで色落ちがどうか、を、皆さんにも確認してみてほしいと思います。ヘナの日、枕カバーが汚れるなど、困っている方は、酢止めをされると、改善が見られる可能性があるでしょう。
Tさん: それと、ヘナは練ったのを寝かしてしっかり色が出てからでは染まりが良くないように、いつも感じていて、ペーストに色が発色出切ってしまう前に塗って髪の上で色を展開させた方が染まりが良いのが10年近く(もっとだけど)使って試した感想で、後は、購入してからの保存状態や収穫してからの若さなどで、そのピークの時間が違うようなので練ってから髪に塗っていつがピークか見極めて居る感じです。
まは:ある意味、一番、微妙な点ですね。とても難しいです。寝かし時間と染まりの関係を、もう一度、実験してみたいなとも思ってます。寝かせば、その分だけ、オレンジ色素が多くでてきますので、ペーストは茶色味を帯びてきます(ただし、鉄鍋などで練った場合は黒ずみます)。オレンジが丸1日程度の間にピークに達します。これは、諸条件によりますが、気温というか、室温によっても、速度が異なってくるかと思います。
まは: で、問題は、染まりは、ヘナを溶かしてどれくらいに染めたほうが染まりがいいか?ということなんです。直後に使用したほうが染まりやすいのか、一晩寝かせたあたりがいいのか?など、いろいろとありますが、まはの経験では、もちろん、ヘナをお湯に練って直後でも染まりますが、やはり最低でも数時間は寝かせたほうが染まりがよいようです。ただ、その後、何時間くらいに色素がピークになってきて、染める力がピークなのか、これが微妙で、もちろん、ヘナによっても、これ、違ってきちゃいます………、だから、まぁ、この点については、いろいろと実験を繰りかえしてみるしかないかなーーと思ってます。