白髪が多く、がっちり暗め（ほぼ黒髪）に染めたい人向け

おでこの上に白髪の塊・ヘナで白髪がオレンジ色にしか染まらない！

ケミカル・ヘアダイしていたら、どんどん白髪がひろがっちゃって・・・・ヘナしてもオレンジにしか染まらない

ヘナで白髪がオレンジ色にしか染まらない！

インドに長居していると、知り合いも増える。しばらくぶりに、洋服を縫ってくるテーラーのアムリットさんの奥さんにあった。奥さんの名前はアッシャさん。久しぶりに八百屋の向かいの雑貨やでばったり出会った。ぱっと見ると、額の上の髪が真っ赤。ヘナしている。でも、それは白髪染めのヘナ。つまり、額の上は全部白髪になっちゃったのね。

「一年前は、そんなことなかったよなぁ？」といぶかしげに見ていたまはに気づいたアッシャさん。自分から、彼女の気の毒な！？身の上話を説明しはじめた。

アッシャさん：ああ、ヘナしているの。オレンジ赤でしょ。ああ、ちょっと恥ずかしい・・・でも、もうヘアダイ使えないわ。１年前くらいから、ちょっと白髪が額の上に出たの。ちょちょっと出てきた。私、それがどうしても気にいらなくて、ヘアダイを買って、白髪隠ししていたのね。でも、すぐに白髪が地肌から伸びてきて、また白髪が目立つようになちゃうので、すぐにちょちょっとヘアダイで黒く隠していたら・・・なんだか、白髪が急に広がっていくような気がして、でも、するとますます隠したくなって、ヘアダイをやりつづけていたら、気がついたら、全部、額の上は白髪になっちゃった・・・

アッシャさん：ヘアダイしているところだけに白髪が増えていく・・・とういうか、ヘアダイしていたところはほとんど白髪になっちゃって・・・それで母に相談したら、叱られた・・・。母にヘアダイをすべて捨てられて、それでヘナを渡されたの。以来、ヘアダイは母より禁止され、ヘナだけで白髪を染めてきたのだけど、でも、どうも、私、気にいらない・・・・・だって、総オレンジなの・・・・・最初に、ちょっとの白髪を気にして、ヘアダイをひつこくやりつづけた私がいけないのだけど、もう遅い。だから、まぁ、白髪よりマシだと思って、ヘナにしているの。ヘナにしてから、白髪はもう増えていないようよ。

よっしゃ！いっぺん、インディゴの後染めで暗めにしたろっ！

アッシャさんにヘナ白髪染め

まは：そのとき、まはの遊び心が膨らんだ！まははアッシャさんに「よっしゃ！いっぺん、まは流でヘナしたろっ！」と関西弁で声をかけた・・・わけないよな。

最初の写真はへナ白髪染め直後。２枚目はインディゴ後染め後

まずはヘナで白髪染め

今回は、ヘナだけでなく、インディゴを使うわけなんだが、インディゴの後染めでしっかりと暗めに色を入れるためには、最初に、しっかりとヘナの色をのせてやる必要がある。

インディゴの後染めで、いっちょあがり！

ヘナは染めてから、３日くらいでオレンジ色が落ち着くが、さらに暗めに落ち着かせたい場合はインディゴの後染めをする。今回、インディゴの後染めをしたところ、アッシャさん大満足。もう前髪の白髪の塊も気にならないという。あとは、定期的に、前髪の部分だけをヘナとインディゴしていけばＯＫなのだ。毎回、頭全部やる必要もなし……、つまり根元染め、部分染めを続ければよいのである。

おでこの上に白髪の塊が、ヘナとインディゴ(木藍)で綺麗に白髪が染まった！

ヘナの仕上がりに大満足のアッシャさん。これからご主人と街にお出かけ・・・ああ、ヘナ冥利につきる。

うわぁお、人の妻とはいいながら、ちょっとドキドキしちゃいます！右写真は、まはの服を作ってくれるテーラー・アムリットさんの奥さん（３８歳）。まはが流ヘナインディゴ白髪染めをした数日後、旦那さんであるテーラー・アムリットと一緒にまはのおうちにやってきた。な、なんという変わり様！まは、絶句したのであった。今日は、ご主人と一緒に街にお買い物。それで綺麗なサリーでおめかししている。

もっと黒くならないの？

まはは、アッシャさんに、この仕上がりについて、どう思うかと聞くと、彼女は「もっと黒くならないの？」と聞いてきた。「えっ、もっと黒くしたいの？でも、もちろん、インディゴの使い方一つで、もっとは暗くできるけども、でも、そんな必要ないよ！この茶色！すごく似合っているんだから！！」

「ほんとに似合っているの？」と自信なさそうなアッシャさん。それで、まはは、テーラー・アムリットに、「奥さんの感じ、どう思う？」と聞いた。少し照れているようで、何も言わない・・・「ねぇ、『綺麗だよ』って言ってあげなよ！だって、本当に綺麗なんだからさ・・・『ヘナで綺麗な茶パツメッシュが入って、とっても、キミには似合うよ』って、本当のことを言ってあげなさい」　すると、ご主人は、小さな声でポツリと「うん、綺麗だ、似合っている」と言った。それを聞いたアッシャさんはほっとしたように笑みを浮かべた。

夫婦和合へナ

まはは、そのとき、直感でわかった。なぜ、アッシャさんがおでこの上に少し出てきた白髪を必死になってヘアダイで隠し続けていたか・・・・。それは、ご主人とのコミュニケーションがないからではなかったからではないかなと感じたんだ。何も言わないご主人。ひたすら家で家事に専念するインド女性。彼女は、いつまでも自分を若く見せようと、綺麗にみせようと頑張っていた。でも、仮に、白髪が生えても、綺麗だよって、君を愛しているよって言われたら、なんで、脅迫観念にかられるように、ヘアダイで白髪を隠しつづけなければならなかったろう。コミュニケーションがなくなると、いったい相手が何を考えているかわからなくなる。すると自分の思い込みで、白髪が増えてきたら、気にいってもらえなくなるとか、そんな思いだけが大きくなってしまうのではないか・・・・「愛しているよ」「綺麗だよ」そんなちょっとした会話があれば、ちょっとしたコミュニケーションがあれば、たたとえ、白髪の塊がそのままだって、問題なかったかもなとも思ってしまった。

奥さん、ほんとうに綺麗だよね！

アムリット夫妻が帰るとき、まははアムリットにいった。「奥さん、ほんとうに綺麗だよね！ヘナでばっちりいい感じでしょ！」というと、「とっても綺麗だ」と返事をした。「これから、毎日、綺麗だよって言ってあげて欲しい。奥さん、髪に自信をなくしていたんだよ・・・髪にちょっと白いのが出てきただけで、ヘアダイをやりつづけてしまったんだから！でも、彼女、綺麗なんだから、大丈夫、綺麗だよって言ってあげてね！ほんとうに綺麗なんだから！！」　まははそう、アムリットに言ったのであった。さぁ、ヘナをきっかけにアムリット夫婦は、どうなるのだろうか？