インディゴアレルギーで使えない人はヘナを鉄鍋で一晩寝かせたペーストで染める

ヘナを鉄鍋で溶かす

ヘナを鉄鍋で溶かし一晩寝かすと真っ黒なペーストになる

詳しい仕組みはわからないが、これが事実。鉄鍋から溶け出した鉄分がヘナと化学反応を起こして一晩でどす黒く変色する。鉄鍋をしばらく放置し、酸化鉄が表面に多く出ていればいるほど、どす黒いヘナペーストになる。なので、鉄鍋使用前に錆ついているほどよく、使用前に、つまりヘナを溶かす前に間違っても洗い流したりタワシでこすったりしないように。

真っ黒なペーストに仕上がると、ヘナの発色の赤味が飛ぶ

もちろん、インディゴで後染めする場合と比較したら暗めではないが、それでも、このやり方で染めていくとヘナ特有の赤オレンジ味がかなり低減されるのも事実。黒髪が赤オレンジっぽく輝くこともなくなる。

また、インディゴの植物アレルギーでインディゴが使えない方は鉄鍋で一晩寝かせたヘナで継続してヘナ染めしていくといいだろう。

鉄鍋選びの注意点

鉄鍋は日本で入手できる安い叩き出しの中華鉄を使用する。最近の鉄鍋は表面に耐熱シリコンが塗布されているものがあり、それは不可。

「鉄鍋」で検索し、できるだけ安いものを

楽天やアマゾンなどのショッピングサイトで「鉄鍋」とやると出てくる品で安い順に並び替えて一番安いものは加工がされず「錆びやすい」鉄鍋でおすすめ。まはが見ていたのは1200円送料別の中華鉄鍋でした。

×エンボス加工 ×錆びにくい鉄 ×耐熱シリコン塗布 などの特殊加工をしたものは値段も高めですし、そもそも使えません。錆びる(安い)鉄鍋が必要です。

一時、百円ショップに非常に安い鉄鍋があったそうで、これや安物だけあってよく錆びてくれ、ヘナを溶かして寝かすのに最適だったそうです。ただし……

購入したら表面の塗装を焼切る

上記のURLのように安い鉄鍋は錆びやすく、保管中に錆びてしまうので錆び止めを塗装してあります。買ったら最初に鉄鍋を空焚きし塗装を焼切って後、タワシで擦って数日放置、表面を錆びさせてから使用します。以下のような状態が理想の錆び加減です。

鉄鍋

鉄鍋で一晩寝かせたヘナの欠点

匂いがきつい

これ、正直、辛い場合もある。ヘナは一晩寝かせることでヘナ自体の臭みが強くなります。そこへもってきて鉄分が溶けてきて鉄臭くなり、結構匂います。そのため、鉄鍋で一晩寝かせた真黒いヘナペーストを塗布する場合は匂いを低減させるためにエッセンシャルオイルなどを落として使う必要があります。

ヘナを洗い流した後にそこそこ匂いが残る

鉄鍋ヘナの最大の欠点は臭いです。そもそもヘナを寝かせるとヘナの臭みが強くなり、プラス鉄……染めた後も頭に匂いが残りますので、これを緩和させるためにいろいろな工夫をしてください。以下のようなアロマのオイルで緩和させることもできます。

頭皮と髪にやや不快感が残る

塗布している間は鉄やら発酵したヘナの匂いが気になるが、洗い流した後の残り香がきついなというだけでなく、やや不快な感覚が残る。

トリートメント作用が劣る

鉄鍋で一晩寝かすことで、ヘナがやや発酵し臭みが増すだけでなく、ヘナにとって重要なトリートメント作用が弱ってくるだけでなく、鉄分が髪をごわつかせる。

結論:植物アレルギーでインディゴが使えない人の場合のみ鉄鍋で一晩寝かせて染める。インディゴが使える人はインディゴを使うこと(鉄鍋はおすすめしない)。

やはり鮮度のよいヘナは溶かして30分くらいで塗布して使用するのがもっとも気持ちがよい。頭からは爽やかな干し草の香り、最高のトリートメント作用、頭皮の心地良さ……これを知ってしまうと、はっきりいって鉄鍋で一晩寝かせのヘナを塗布するのは苦行です。ヘナ特有の赤味が気になったら、インディゴでさっと短時間染めて赤味を飛ばしたり、トーンを落とすほうが全然気持ちがいいですよ。鉄鍋は植物アレルギーでインディゴが使えない人にのみおすすめします。