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インディゴの真実…マハラニインディゴの染毛力はなぜ高いのか?

マハラニインディゴの葉

写真は、今回、買い取ったマハラニインディゴの葉。インディゴの葉は本来もっと大きなものだが、乾燥すると割れやすく、粉々に砕けてしまう。粉々に砕けたインディゴの葉、、、これは2015年産のため、まだ緑緑している。こちらの染毛力をテストしたところ、ほぼ2014年産と同等の結果が出ている。つまり極上のインディゴです。

インディゴについては、ヘナと異なり、ある種、なぞが多い。なぜ、インディゴの中にはよく染まるものもあれば、そこそこにしか染まらないインディゴがあるのか、外見は同じようにみえても、かなり染毛力が異なっているが、なぜ、そうした違いがでるのか、その理由について、インディゴを取り扱う業者さんでもわかっていない場合があると思う。インディゴの真実について、今まで公開しなかったが、今回は、かなり突っ込んだ解説をしてみることにする。

マハラニインディゴの比較テスト 

インディゴの原材料となるインディゴの葉の買取の際には、染毛比較実験は何回も実施する。葉の選定の際、染毛力テストを行い、さらに粉末化を行った後も、細かくサンプル抽出してテスト。みな同様の結果になっている。また、環境汚染による重金属が心配されるため、ヒ素、鉛、水銀、クロム、カドミウムの5つの重金属検出検査を実施し、すべて問題ないとの結果がインドSGS研究所の検査で出ているため、現在製造中だ。

マハラニインディゴの染毛力はなぜ高いのか?その秘密はロシアにある!

インディゴ買い付けの際、すべてのインディゴの葉が高い染毛力を保持しているわけではない。染毛力が弱いロットもあるし、よいロットもある。これは外見では区別が付かず、買い付けた後の運次第。でも、運にまかせて、染毛力が弱いロットがはいった場合、それをマハラニインディゴとして製造するわけにはいかない。。。 さぁ、どうしたらいいのだろうと。。。いつも悩みどころなのだが、実は、その問題はロシアが解決してくれた。まはの委託工場では、このところ、ロシアから大量のヘナやインディゴの注文がある。年間に何十トン単位のインディゴを何回もロシアが買い取るというから、ロシアンパワーはすごか。。その隙間に、まはは入っているわけだ。産地から入荷する数トン単位のインディゴ葉をすべてチェックし、よいロットをみつけるたびに再々の染毛実験を行い確保している、、、つまり、より取り見取りというわけ。。。。だから、このところ、毎年、一番染まるインディゴを確保できている。

インディゴの真実、、インディゴの難しさ

ここで、一つ、インディゴについて、その難しさについて、本当のことをお伝えしておく。それは、インドの教科書にものっているという話で、委細は間違っているかもしれないが、聞いた話だと……インディゴの産地は亜熱帯気候の南インド。。。インディゴは高温多湿、湿潤な気候に適しているため、イギリス統治時代、南インドでインディゴの生産が広く行われた。水稲の田んぼが、藍畑となり、藍はヨーロッパへと送り出されていった。ところが、これが南インドの農民の反乱へと繋がる。インディゴは地力を消耗させるため、インディゴを数年栽培したら、その土地はしばらく休ませないと使うことができなくなる。農民たちは主食である米を作る田んぼをインディゴに奪われ、食うに困るようになり、このインディゴが原因で農民の反乱になったという。これが一つの史実。

インディゴは地力を消耗させ、数年で土地は休ませる必要がでる

インディゴは、現在でも、稲作を行っている田んぼを稲作農民から借り受けることで栽培されている。高温多湿の亜熱帯気候の南インドではインディゴは年数回も収穫され、最初の1年はよい品質のインディゴが栽培されるが、二年目以降はインディゴ栽培により地力が衰え始め、同時にインディゴの品質が落ちていく。その染毛力はインディゴ葉の見た目ではまったく区別が付かないため、実際に染毛テストを実施して色素の含有率を調べるしかない。

場合によっては、かなり染毛力が劣るインディゴ葉が出回ることもある。理由は複雑だが、インディゴ業者は農民から土地(田んぼ)を借り受けるため、借りた側は少しでも回数を多くインディゴを収穫しようとする、、、まぁ当然です。そのため、雨水による自然なインディゴの生育を待つだけでなく、雨が少ない時期でも無理な潅水を行い、むりやりインディゴを大きくし、短時間に何回もインディゴを大きくしては収穫する、を繰り返すため、地力が一騎に弱ってしまうのだ。ただでさえ、地力を消耗させるインディゴに、無理な潅水を重ねることで、収穫されるインディゴ葉も染毛力が劣るものが送り出されてくる。。だから、この染毛力の弱いインディゴ葉を排除していく仕事が、途方もなく骨が折れると、こういうことで、それがインディゴの難しさでもある。




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