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天候不順のためインディゴ(木藍/ナンバンアイ)が難しい年

インディゴの葉 写真(上)は、インド薬草学研究所の農園にて撮影。

インド中央部の、薬草学研究所にて、毎年インディゴを自家栽培しているという話しは、なんどかしたと思う。研究所のほうから、今年はインディゴがだめかもしれないと連絡が入っていたため、研究所の農地にてインディゴの状況を確認してきました。結論は、今年、2008年は、天候が極めて不順のため、インディゴが思ったように収穫できていません。

タミルナドゥのインディゴはダメだった

いつも、皆さんのお手元に届けられるのは、インド、タミルナドゥ州の農園から買い付けるインディゴで、6月、あるいは7月に収穫されたもの。今年、7月上旬になっても、いつもの農園主がインディゴを送ってこない。理由は、天気が悪くてインディゴを乾燥できないから、ということだった。乾燥できないときは、成長したインディゴを収穫して水に浸けインディゴの染料を抽出してしまう。いつもインディゴを買い付ける農園主が言うには、悪いけど、雨や曇天で葉を乾燥できないから、インディゴの染料を抽出していますとのこと。インディゴを葉のまま乾燥させるためには、燦燦と耀く太陽が必要で、雨間の乾燥がないとできない。。。収量はたくさんあっても、乾燥していない、曇っていて太陽がないから、乾燥できず、送れませんと……。場合によっては、このまま天候がすぐれず、8月を過ぎると来年の2月頃までは雨がたてこんできて、雨間がなくなり、だからインディゴは元気に育っていても、インディゴの葉の乾燥はほとんど不可能になる。つまり、来年までインディゴは入手できない!ってことになってしまう!

薬草学研究所のインディゴの状況

薬草学研究所のインディゴの状況 インディゴの種が詰まった鞘がたくさん成っている。

薬草学研究所では、今年3月に作付けしたインディゴの収穫を、雨季が始まる前、7月頃に収穫しようとしていた。ところが、思いがけない雨のため、収穫のタイミングを逃してしまった。そして気が付いたら、インディゴには種がたくさんなっていた。同時に、インディゴをサンプル的に収穫して染料の量を測ったところ、染料のノリが悪いことが判明。種が出来てくると、染料が落ちるのかもしれない。また、雨季のため、収穫ができず、次ぎの収穫は乾季の11月頃を見込んでいる。

今年はインディゴはだめなのか?

タミルナドゥ州のインディゴもだめ、薬草学研究所のインディゴもだめだった。このまま、インディゴは入手できず、終わってしまうのか!と、ちょっとした暗いムード。。。。ジェイン社も、実は、最近、ヘナ+インディゴがインド市場で好調で、インディゴは欠かすことができない。インドは、かつてない好景気で、高い商品がバンバン売れる。逆に安い商品より高い商品のほうが売れるようになり、ジェイン社も高級化、付加価値のある、手間暇かけて製造する製品として、ヘナ+インディゴを位置づけている。つまり、ヘナとインディゴの、それぞれの品質にこだわって製造し、その分、価格を高めに設定している。もちろん、そのヘナとインディゴの選定はまはが行っているわけだ。

アンタルプラデッシュ州の農園から、インディゴの買い付けに成功!

インディゴの栽培の中心はインド南西部のタミルナドゥ州と、タミルナドゥ州に隣接するアンタルプラデッシュ州。タミルナドゥがだめなら、じゃ、アンタルプラデッシュ州しかないと、人を頼って、アンタルプラデシュの農園から、サンプルを取寄せたところ、品質がタミルナドゥとまったく同等だったため、テスト買い付けを行うことになった。

インディゴの葉と枝を、目視で延々と選別していく人海作戦。 ジェイン社の工場にて こういったインディゴの枝がたくさん混ざっているため、選別が必要。

はじめての取引だから、信用できないかもしれない、だから、まずはインディゴの葉で買い付けてくれ!

アンタルプラデッシュ州の農園は訪問したことがない。どんな人が栽培しているかもしらない。電話で、いま、晴れていて、ちょうどいい塩梅にインディゴが成っているから、これを刈り取って粉末にして納品してもいいという話しだったが、初の取引だったため、葉で取寄せてもらった。到着した葉っぱは鮮度が高く、高品質だったが、ところが、そこからだった、大変なのは!

手作業で葉の選別!恐ろしく手間のかかる仕事!

粉末化するのは、とても簡単。マシンがあれば、インディゴの葉を投入するだけで、どんどんと粉末化される。問題は、届いたインディゴの葉の袋を開けてみると、相当な枝が混ざっていたことだった。これをどう除去するか、で、結局、人力で延々と取り除くしか方法がない。写真は、ジェイン社の社員が延々とインディゴの選別をしているところ。

選別されたインディゴを装置に投入していく

インディゴ粉末化装置

写真は、インディゴの粉末化装置。もちろん、インディゴだけでなく、ヘナも粉末化できる。速度が調整可能で、粗挽きから、かなり細かくまで挽くことができる。写真の中央は、もちろん、まは。その横の白髪のおじさんは、この工場の責任者。

テスト粉末は最高の染め上がり

上の写真で粉末化されたインディゴを使って、白髪束をテストで染めてみたところ、2007年8月収穫・特選ヘナと同様の結果が出た。低速で、粗く挽くと、若干、濃い目。高速高圧で、目を細かくすると、恐らく5%程度、色素が減少することもわかった。粉末化の仕方で染料に影響が出るようだ。

本格的な買い付けをしようとしたら、雨!

テストに気をよくして、本格的に、アンタルプラデッシュ州の農園から買い付けを行おうとした直前、大雨の知らせが農園から入った。これでしばらく乾燥化ができない、つまり買い付けることができない。うーーーん、今年のインディゴはどうなるんだろうか!現時点で、タミルナドゥで、雨間が開きそうだという。万が一、雨間が開いた場合は、すぐに収穫、乾燥して、インディゴを送ってくれるという。さてさて、うまくいくのか?特選インディゴを皆さんにお届けできるのか!? この季節、ハラハラどきどきのまはなのです。

インド薬草学研究所の農園にて撮影 インディゴの葉。とても小さくて、かわいらしい。インド薬草学研究所の農園にて撮影。



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今年2008年は天候不順のためインディゴ(木藍/ナンバンアイ)が難しい年です

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